楽天モバイルとTEDから見る、楽天社員の視点とは【楽天グループ株式会社様 Diamond Partner インタビュー】

楽天モバイルとTEDから見る、楽天社員の視点とは【楽天グループ株式会社様 Diamond Partner インタビュー】

2023/06/26

5月25日、TEDxKeioUは現在楽天モバイルにて活躍されている青木健司様へインタビューをさせていただきました。楽天市場や楽天モバイルでの業務、青木様の学生時代、そしてTEDxKeioUへの想いなどを伺いました。

【プロフィール】
青木健司 様

現在 楽天モバイル基地局設置統括部PMD部長
2008年 慶應義塾大学理工学部数理科学科 卒業
2010年 慶應義塾大学大学院理工学研究科 卒業

新卒で楽天グループに入社。楽天市場事業(当時)に配属、楽天市場に出店する新規店舗の出店営業を5年間務める。その後、同部署内の企画部門に異動、クライアントマーケティングや営業戦略、パートナー企業の統括を行う。2019年にモバイル事業に携わり始め、基地局設置の戦略策定、ユーザー体験の向上施策等を行っている。

【インタビュアー】
小出・清水・伊藤
【記事編集・撮影】
山田・山舗


スピード感と使命感ある職場、楽天で働くこと。




小出:青木様は入社当初は楽天市場に関わる部署で働かれていたということで、まずはそこでの仕事について教えていただけますでしょうか。
青木様:入社当初に配属されたのは、楽天市場への新規出店営業を担当している部署でした。まだ楽天市場に出店していない事業者の方にネットショップの魅力を伝え、その事業者の方に合わせた楽天市場の活用方法を提案させていただく業務になります。

小出:具体的にそこで受けられた刺激はありますか?
青木様:企画提案に携わらせてもらってから、担当事業者の戦略作成なども担当させていただけるようになりました。役員など上層部の方とコミュニケーションをとるチャンスも与えていただき、これまで自分になかった視点や、コミュニケーションを通じた気づきを得ました。また、楽天市場の新しい取り組みや挑戦に立ち会えたことも刺激的で、自身が成長する機会になりました。



伊藤:楽天モバイルでの青木様の現在の具体的な業務などを教えていただけますか。
青木様:楽天モバイルの基地局(アンテナ)設置に関する業務を担当しています。戦略的にどこにアンテナをたてるのがいいか考えたり、ユーザーからいただいた課題に対して、どう解決していくかを関連部署と一緒に考えたりしています。
 
小出:楽天モバイルの立ち上げから現在までの流れについても是非教えてください。
青木様:楽天モバイルは2018年に設立し、2019年のサービス開始に向けてものすごいスピードで準備を進めてきました。2019年10月にMNO(移動体通信事業者)としてサービスを開始しましたが、私はその直前の8月から携わっています。楽天市場もスピード感がありましたが、楽天モバイルではそれを凌駕するスピード感がありました。
新たに作った組織だったため課題も多く大変なこともありましたが、課題一つ一つに対してどういった解決策があるのかを常に考え、これまでにないスピード感で進めていくという経験ができ、非常に楽しかったです。世間に対するインパクトも大きいので、責任感や使命感を強く感じました。

「楽天」という環境から見たTED


小出:それでは、実際に楽天市場や楽天モバイルでたくさん刺激を受けられた青木様が、今回TEDxKeioUのテーマである”Inter-Change”に対して、思っていらっしゃることなどありますか?
青木様:楽天のカルチャーに近いテーマだなと思いました。楽天自体もダイバーシティを重要視しています。特に私が現在所属している楽天モバイルには(楽天の)70以上の様々なサービスの業務を担当してきた人や多様なバックグラウンドを持った人が集まっています。多様な考え方や業界知識に触れることで、いろいろな刺激や気づきを得て成長につながると実感しています。
 
小出:私たちはニューヨークのTED本部からライセンスを受けて活動しているのですが、青木様ご自身は実際にご覧になった経験はございますか?
青木様:元々理工学部の数理科学科というところで数学を勉強していたので、自分の興味がある数学関連のTED Talksを中心に見ていました。



伊藤:印象的な内容はありましたか?アプローチの仕方、トークの展開など。 
青木様:普段気づかない身近なところにも数学が入っていることを学べる講演は面白かったです。「数学の定義は証明されると永遠になる」というような講演も印象的でした。
 
清水:楽天グループは英語が社内公用語ですよね。TEDは学生が見る際に、英語学習として見る人が多いと思うのですが、TEDを通した英語学習のヒントのようなものはありますか?
青木様:元々関心のあるテーマは入ってきやすいと思うので、英語学習としても、興味のある講演から聞いてみるといいかもしれません。私は元々英語が得意というわけではないのですが、楽天に入社したことで英語に触れる機会は多くなりました。

小出:私たちに対してとTEDxKeioUというイベント自体について、それぞれアドバイスがありましたらいただけますか。
青木様: 皆さんはこれまでなかったものを作ってらっしゃるので、非常に大変なこともあると思います。また、正解も決まっていないと思うので、既成概念にとらわれずチャレンジし、自身の可能性を広げてもらえたらと思います。来場者やスピーカーの方にも、いろいろな気づきを与えられるイベントを作ってほしいです。慶應大学の独立自尊などの理念を体現できるいい機会だと思います。それらと照らし合わせながら進めると、やり遂げた後の腹落ち感などが変わってくると思います。



小出:ありがとうございます。では、TEDxKeioUに参加する100名の慶應生に対して何かメッセージをいただければと思うのですが…! 
青木様:非常に気づきなどが多いイベントになると思うので、その後進むべき道のヒントとエッセンスを見つけてもらえればいいなと思っています。正解があるものではないと思うので、自身の中でちょっと面白そうだな、こっちの方向は進んでもいいかもなど、色々なことに興味を持ち、アンテナを張って、自分の中で判断してそっちに進んでみる、というのを繰り返して学生時代を過ごしてもらえればいいなと思います。

「独立自尊」、自分の好きなことを追求した学生時代


小出:青木様の学生時代についてもお聞きしたいです。例えば、理工学部で実際にどういった研究や活動をされていたのか、など。
青木様:専攻は、数学の幾何学の勉強をしていました。特異点(先端・角)が波面でどのように動くかということを研究していました。
 
小出:課外活動などはされていましたか?
青木様:課外活動では、ファッション系のサークルに入っていました。慶應だけでなく、他大学の学生もいて、ファッションショーの企画などをしていました。
 
小出:そうなんですね。学生時代の間に大切にされていたことなどはあったのでしょうか?
青木様:今思い返すと、慶應大学の理念である独立自尊、自分で考えて自分で行動する、というのを意識していた気がします。



伊藤:なぜ、その後大学院にいくという決断をされたのでしょうか?
青木様:正直なことを言うと、漠然と行くんだろうなと思っていました。学部のときは1つの研究に没頭することがなかったので、大学院でやってみたいと思い進みました。
 
伊藤:大学院じゃないとできなかった、院進してよかった、などと思う点はありますか?
青木様:大学院の方が自分で全部考えて行動しなきゃいけないっていうのはありますね。大学ではある程度のカリキュラムはありますが、大学院ではより自由度が高いといったイメージです。

清水:大学院で学んだ内容は今の仕事にどう活きていると思いますか?
青木様:大学院は自分で行動しないと進めないので、そういったことは企画の仕事でもそうですし、なかなか物事が進まないところに対するアプローチなどを、自ら考えて行動できるようになったのは、大学院でしっかり学べたからだと思っています。

【編集後記】
青木様のお話を伺いながら、入社以降多くの人と関わり、その中でさまざまな知見を発見され、それを自分の中で最大限に活かされてきた、ということに大変強い感銘を受けました。そのように多様なバックグラウンドを持つ人と関わることで、自分自身が変わろうと思える、まさに今回のイベントのテーマである"Inter-Change"を、私自身も感じたいと思いました。
青木様のお話から得た知見を糧に、6月18日のイベントで自分の道を再発見し、その後へ活かしていきたいと思っております。
この度は、お忙しい中長時間に渡りインタビューへご協力いただき、ありがとうございました。

TEDxKeioU Director of Partner Division 小出莉実